どうも。なんとか8月は週一ペースを崩さずに更新できました。よかったよかった。今後もこんな感じでいけたらいいですね。
それでは三匹目のドジョウを狙った妖怪SS、今回は肉体改造色強めのお話になります。
肉体改造:女性化
姑獲鳥
「ねぇお兄ちゃん、この間ニュースでやってた、トイレで赤ちゃんが死んでたっていう事件……お兄ちゃんの学校だって聞いたんだけど、ホントなの?」
妹の舞にそう尋ねられ、宇津木鵜之(うの)はドキリとした。
「そ……そんな噂があるのか? いや、俺は聞いたことないよ」
内心の動揺を押し隠し、鵜之はさも初耳、とでもいうように惚けてみせた。幸い、舞はそれ以上問い詰めてくることはなく「ふうん」と鼻白んだ様子で去っていった。
その後姿を見送りながら、鵜之は全身に厭な汗がじっとりと湧き出してくるのを感じていた。
(やっぱり噂になってるんだ……久能のこと……)
久能涼香は鵜之のクラスメイトである。くりっとした瞳が魅力的な童顔とそれに似合わず発育のいいプロポーション、そして何よりも人当たりのいい柔和な性格で、鵜之の周りの男達が口を揃えて『恋人にしたい人ナンバーワン』に挙げる女生徒であった。
しかし彼女こそが舞の言った『死んでいた赤ちゃん』の母親に違いないのだ。
(そう……あの子は久能が産んだ――いや、堕ろしたんだ。そして……)
そしてその久能涼香を妊娠させたのは、他ならぬ鵜之なのである。
※※※
五ヶ月前。ある日突然、鵜之は面識のない上級生に呼び出された。
「久能涼香を犯しなさい」
その女――湯上芽衣は、鵜之の姿を見るなり高圧的な口調で言い放った。資産家を父にもつ芽衣は典型的なワガママお嬢様であり、その上少しでも気に入らない相手がいれば徹底的なイジメをくわえるので、生徒の間ではとても恐れられていた。
そして芽衣と涼香は、先日芽衣のいじめの標的されていた生徒を涼香がかばったことで、深刻なトラブルを起こしていた。噂話には疎い鵜之でもそのことは耳にしていたのだが、まさかそこに自分が巻き込まれるとは思ってもみなかったのである。
「え――えぇっ!? そ、そんなこと、出来るワケ……」
「あら、拒否できると思っていますの? そんなことしたら――」
芽衣はまるで毒蛇のように微笑む。
「――貴方の妹が、どうなるか」
鵜之は仰天した。
「まッ……舞に何をした!?」
「ふふ、何もしていませんわ………まだ、ね。ですけど、もしも貴方が私のお願いを聞いてくれないのでしたら――コレを出すべきところに出さなければいけなくなりますわね」
「――なッ!?」
そう言いながら、芽衣は一枚の写真を突き出す。それを受け取った鵜之は驚愕のあまり言葉を失った。
そこには、舞が見知らぬ中年男性と一緒にラブホテルに入っていく姿が写し出されていたのだった。
「さぁ……妹とクラスメイト、どちらを選ぶのかしら? ま、決まってますわよね――」
※※※
次の日。鵜之は涼香を呼び出し、体育倉庫で陵辱した。
「……ごめん……妹が……」
鵜之の搾り出すような言葉と、倉庫に姿を現した芽衣の姿に、涼香は全てを了解したようだった。
「…………うん……」
それ以上涼香は何も言わず、抵抗することもなく鵜之のされるがままになっていた。鵜之は芽衣の命ずるまま、四時間以上にわたって涼香を犯し続け―――――そして、涼香は妊娠した。
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※※※
鵜之は、夏休みで人気のなくなった学校に来ていた。
北校舎一階の女子便所。
「ここで――久能が………」
妊娠三ヶ月ごろから、涼香は次第に学校を休むようになった。そして一ヶ月前。膨らみ始めたお腹を隠しとおすことが出来なくなった涼香は、妊娠四ヶ月のわが子をここで堕胎したのである。
それ以来、涼香は学校に姿を現さない。
「――復讐、したいんじゃないの?」
気が付くと、いつの間にか小さな女の子が後ろに立っていた。真っ黒な着物に銀髪、顔立ちは幼いがそこに純真さや無邪気さはなく、目にはどこか妖しい光が宿っている。
「お……お前……誰だ? なんでこんなとこに……」
「さあね。くすくす……どうだっていいじゃない、そんなこと」
少女は、鵜之の問いかけをへらへらと受け流す。
「それより、どうなの? 後悔してるんでしょ……久能涼香を、妊娠させたこと」
「なッ………なんでお前、そんなこと……!?」
誰も知らないはずの秘密を言い当てられたことに、鵜之は激しく動揺する。だが、次の瞬間ハタと思い当たるものがあった。
「そうか……湯上……お前、湯上に言われて来たんだな!?」
目の前の少女は、湯上芽衣の使いに違いない。鵜之はそう確信して問い詰めたが、黒衣の少女はあっけなくそれを否定した。
「まさか。全然違うわ……私はあなたの味方よ。その証拠にいい事を教えてあげましょうか……その湯上芽衣って女、またあなたに久能涼香を犯させるつもりよ」
「な……何っ!?」
「降ろした子供の代わりに、新しい子を孕ませるつもりなんでしょうね。勿論、あなたの子種を使って」
「ふざけるな! そんなこと……」
さらりと言ってのける黒衣の少女の口ぶりに、普段温厚な鵜之も怒りを爆発させた。しかし少女は動じることなく、皮肉めいた言葉を返す。
「拒否できるの? ……できないでしょ。今できるんだったら、そもそも最初からそうしてるわよねえ」
「っ…………!」
痛いところを突かれて、鵜之は押し黙るしかなかった。
「……もう一回訊くわよ。復讐……したいんでしょう? あなたと……久能涼香の復讐を」
鵜之は暫く黙り込んでいたが、やがて俯いたまま、ぽつりと答えた。
「―――ああ」
「――決まりね」
少女がとびきりサディスティックな笑みを浮かべるのと同時に、鵜之の細身がガクン、と跳ねた。
「…………ッぐあああああぁぁぁぁぁぁあああっ!?」
鵜之の腹部が焼けるように熱をもったかと思うと、いきなりボコン!!と音を立てて膨れ上がる。その勢いでシャツのボタンがいくつか弾き飛ばされ、制服のベルトは妊婦のように膨れ上がったお腹に容赦なく食い込んだ。
「あッが……! く、苦し……なんだ、これッ……!?」
メリメリと音を立ててベルトが食い込む激痛に、鵜之は命の危機を感じた。
慌ててベルトに手をかけ、留め具を外す。拘束を解かれた腹部はズボンの金具を跳ね飛ばし、さらに一回り大きくなった。
「あうッ……く!」
ばさりとズボンが落ち、鵜之の変化した腹が露わになる。真ん丸に盛り上がったフォルムはまさしく臨月の妊婦のそれであり、うっすらと静脈がわいた皮膚にはクッキリと妊娠線が現れている。
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「なッ……なんだよ、これ………これじゃ、まるで……!!」
「そうよ。あなたは妊娠したの」
黒衣の少女が、混乱の極みにある少年に対して絶望的な宣告をする。
「くすくす……『姑獲鳥(うぶめ)』って知ってる? お産で死んだ女がなるとか言われてる妖怪ね……あなたは今から男じゃなくなる。それだけじゃないわ……人間でさえなくなって、妖怪・姑獲鳥になるのよ」
「よ、妖……か……!? あううぅっ!?」
少女の言葉通り、鵜之の変化は止まらない。腹部に続き、今度は少年の胸がみるみる盛り上がっていく。ぶちぶちとシャツのボタンを引きちぎりながらたわわに成熟していくバストは巨乳、いや爆乳と呼んでさしつかえないサイズである。胸の変化と同時に鵜之のヒップも膨らみ、反対に腰は折れそうなぐらい細くくびれていく。
「あ……あぁぁ、あ、女に……俺が……女になってく……!?」
少年らしいヘアスタイルがサラサラと音を立てて崩れ、紫がかったブルーのロングヘアに変貌していく。睫毛も頭髪同様の色合いに染まり、丸みを増した頬にはきついチーク。そして唇はルージュをひいたように赤く、少年の顔にケバケバしい彩りをくわえている。
「っく、あぁぁぁ……ま、まさか……!!」
当然の帰結として、鵜之の意識は自分の下半身へと向けられた。腰まで伸びきった長髪を振り乱しながらパンツに手をかけた鵜之の声はいつの間にか甲高いソプラノに変わっているが、今の彼はそれどころではない。一瞬の逡巡ののち、一気に下着を引き降ろす。
「………っきゃああぁぁぁぁぁぁああああっ!?」
鵜之は、本物の女の子のような悲鳴を上げた。
そこには彼自身の男性器は跡形もなく、その代わりに慎ましやかな女陰が鎮座していた。
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「あ、あ、あ………」
鵜之が廊下にぺたりと尻餅をついくと、ずしりと重たい妊婦腹がむちむちの太股と接触する。この姿を見て、ほんの数分前まで彼が健康な男子であったことに気がつくものはいないだろう。
- 2007/08/31(金) 22:43:36|
- シリーズ/怪談・黒童
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女性化キター!!!
ああ、やっぱりこがねむしさんの女性化好きだなぁwww
更新も順調なようでなによりです。
ふとした間に後編が出ていたなんて……早速見てきます!w
- 2007/09/01(土) 01:17:02 |
- URL |
- h #-
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サードシーズン来た~~!!!!
さて、此処からが問題ですな、どうやって報復するのか……その腹の中に芽衣を入れるのか、それとも、押しつぶすのか、100人~~のくだりの条件はどうなるのか、
次をまってま~~す、はり~~はり~~ユニヴァ~~ス(意味は無いので気にしないでくださいw)
- 2007/09/01(土) 03:07:08 |
- URL |
- 現在楽識 #-
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おお、女体化…しかも妊婦腹にまでされてしまうとは、何という屈辱w
しかし今回は復讐する相手にも相当の非がありますので、それこそめちゃくちゃな苦しみや屈辱を与えるような状態変化をしてほしいですな。鵜之君には気の毒ですがw
- 2007/09/02(日) 18:37:32 |
- URL |
- 時報の人 #u8HgeERI
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>hさん
どうも。いちおうこの業界(?)との馴れ初めはTSFからですからねー。
思えば遠くまで来たものですが(笑
>現在楽識さん
中編では芽衣の変化まで行く予定ですんで、お楽しみにー。
>ドロイドさん
ありがとうございます。頑張ります。
>春紡さん
着物少女は自分でも気に入ってきたんで、バナーにしちゃいました(笑
>デュールさん
本当はもっと面影残す予定だったんですが、描いてみたら全然別人になっちゃったんでこういう描写になりました(笑
>時報の人さん
はい、そのつもり……だったんですが、書いてたらなんか幸せそうになっちゃったりならなかったり(ぉ
- 2007/09/06(木) 13:22:25 |
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- こがねむし #-
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