はい、前回の投票結果はBが1票、Cが4票でした。というわけで、C(どちらも助けない)のルートになります。ううん、皆さん冷たいなぁ(笑
それではお待ちかねのゲームーバーですよー。
形質変化:壁埋め石化
15 下手に関わるのは危険だ。そう判断したザラメは、カプチーノにこのまま先に進むように促した。
「で、でも……! ラッテとオーレが……!」
「今は姫様だ脱出することが最優先です! さぁ!」
それでも牢の前を離れたがらないカプチーノを、ザラメは力づくで引き剥がさなければならなかった。
※※※
しかし、行けども行けども牢獄エリアの出口は見つからない。追っ手に見つかる危険を考慮すると迂闊に後戻りもできず、ただひたすら奥へ奥へと向かう二人。だが、とうとう完全な行き止まりにぶち当たってしまう……。
「だッ……だから言ったんです! どうしてこんな道を選んだんですか!?」
「ザラメちゃんこそ! ラッテとオーレがおったら、今頃どうにかなったかもしれんやんか! なのに……」
こんなことをしている場合ではないと分かっていつつも、互いへの不満を爆発させてしまう二人。追い込まれたという状況が、彼女達から心の余裕を奪ってしまっていた。
と、そのとき通路の向こうから人の話し声が聞こえてきた。続いて武器や防具の立てるカチャカチャという音……。追手だ。それもかなりの人数であることを、次第に迫ってくる物音が語っている。
口論を一時中断し臨戦態勢をとる二人。だが、心のばらばらになった今の二人に、今までのような連携は期待できないだろう。彼女達が捕えられ、屋上にある処刑場へと引っ立てられるのも時間の問題だった。
>>30へ
30「なんでやッ! やるならわたしから、わたしからやれッ! ザラメちゃんは関係あらへんッ!」
処刑場に連行されたカプチーノとザラメを待っていたのは、憎っくき大神官シロップと巨大な石壁であった。着衣を剥がされ一糸纏わぬ姿にされた王女達に、シロップはまずザラメを永久石化刑に処すことを告げたのである。
「神の寵愛を受けたる聖帝国の騎士が、神を裏切り醜い悪魔の娘の側につくなど言語道断。貴女には、しかるべき姿でその責を負っていただかないとねえ」
「見せしめ、ということか……!」
シロップはその幼い容姿からは想像もつかないような、どす黒い笑みでザラメの言葉に応えた。
「さぁ、後がつかえていますからね。すぐ始めましょう……あれを」
シロップが顎で示すと、一人の兵士がピンポン玉ほどの球体がふたつ入った箱を持ってきた。
「それを呑んでください」
「……これは?」
「すぐに分かりますよ。ふふ……」
ザラメが何か言い返そうと口を開いたが、そこに兵士が球体を無理矢理押し込んできたので言葉を発することはできなかった。そのまま呑みこむには大きすぎる。仕方なくザラメが歯を立てると、じんわりと甘いエキスが滲み出してくる。
(これは……?)
兵士の促すままにふたつ目を呑みこむころには、ザラメの身体には明らかな異変が起きていた。頬は紅潮し、全身から珠のような汗が浮かんでくるではないか。曇り空の下、外気は肌寒いくらいなのに、ザラメの周りだけ彼女の体温で気温が上がったようにすら感じた。
「あ、熱い、からだが、熱い……はぁ……はぁ……くぅぅっ!?」
普段の生真面目で堅い表情を崩さないザラメからは想像もできないような蕩けた姿。たまらずカプチーノが声を上げた。
「お前ッ……ザラメちゃんに何を呑ませたッ!?」
「媚薬ですよ。サキュバスの体液を絞ったものから精製した、とびきり強力なものです。
固めるなら、悪魔に魂を売った輩にふさわしい惨めな姿で飾ってあげなくてね……」
「こ、この外道……ッ! ザラメちゃん、きばりや! そんな薬なんかに負けたらあかんっ!!」
「は……はい……ッ。う、ぐううぅぅ! はあぁぁんっ!」
必死で全身を駆け巡る衝動に抗い、身を悶えさせるザラメ。だが身じろぎ一つするだけで、空気の流れる感触がザラメを感じさせてしまう。全身くまなく性感帯にされてしまった今の彼女に、これ以上抵抗するのは不可能だった。
(だ、だめ、だ……あぁぁ、でも、がッ……我慢できない……!)
「おやりなさい」
そのとき、無慈悲なシロップの声が飛んだ。兵士達は無言で前に出ると、魔法陣の中央に据えられていた灰色の石壁めがけてザラメを突き飛ばす。
どすん、と背中が石壁に叩きつけられる。普段なら痛みを感じただろうその瞬間に、ザラメの中ではじめたのは圧倒的な快感だった。
「ぐああああ――ッ!? ふ……あ、ふぁぁああっ!?」
爆発的な性感の前には、意志の力など簡単に吹き飛ばされてしまう。
ついに屈服したザラメはもはや自分の身体を制御することもできず、かつての仲間や王女の目の前で猛然と自分の身体をまさぐり始めてしまった。すぐに肌を撫で回すだけでは我慢できなくなった女騎士は、両手を同時に秘所に突っ込んで乱暴に掻き回す。
「うわぁぁぁっ! だ……だめぇぇ、止まらないッ! 姫様の目の前でぇぇ……こんなはしたない、姿……見せらりぇないのにッ、止められないいいッ!!」
「ザ……ザラメちゃん……」
頼もしかったザラメの余りに惨めな姿を見せ付けられ、カプチーノの心が折れていく。王女の瞳から絶望の涙が零れるのが合図だったかのように、それは始まった。
「う……あぁッ、し、沈む……!?」
ずぶずぶと、まるで飲み込まれるようにしてザラメの身体が石壁に埋まっていく。激しく手淫に耽る姿のまま壁に飲み込まれた半身が拘束され、満足に姿勢を変えることもできない。
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「それは新しく考案された、永久石化を簡易な術式で行うための魔法装置です。姫様の前に、貴女に実験台になってもらうのもいいと思いましてねぇ」
シロップの語りが終わらぬうちに、ザラメの体そのものにも変化が始まった。壁に埋まっている部分を始点として、岩石が肉体を侵食し始めたのだ。
「う……うわあぁぁッ!? ま、待てッ! 待ってくれえッ! 嫌だ、こんな惨めな格好で石になるなんて嫌ああぁぁぁッ!!」
ぺきぺき、という乾いた音を立てて、髪や首筋が、肩が、腹が、腿が、そして秘所に指を突き込んだままの手指が柔らかさを失い、冷たく固い物質に変換されていく。
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「やめて、やめてくれぇぇっ! 止めてええッ! せめて、せめて手を外させてぇぇッ!!」
身体が異質なものに変わっていく。だがザラメにとってはそれ以上に、自慰に耽った惨め極まりない姿のまま永遠に晒し者にされるということが恐怖だった。最悪、石化刑にされることは覚悟していた。でも、せめてそのときは凛々しくあろうと、最後まで騎士の誇りを失うまいと思っていたのに……!
「や、めて……や、め……」
とうとう舌が固まり、ザラメの声が永遠に失われる。目尻に溜まっていた涙の粒が零れ落ちることなくその姿を永遠にとどめると、もはやザラメは完全な石の塊に成り果ててしまっていた。
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「ザ……ザラメちゃん……あぁ、ぁぁぁ……」
ぽつり。
どんよりと曇った空から、雨粒がひとつ、ふたつ。雨足はみるみる強まり、あっという間に土砂降りになった。
「……おやおや。それではカプチーノ元王女の処刑は後回しにするといたしましょう。……彼女を牢へ」
シロップと兵士達、そして嗚咽を漏らすカプチーノがぞろぞろと屋上を後にする。変わり果てたザラメは一人、雨に打たれるままに声なき悲鳴を上げ続けるのだった。
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カプチーノたちの冒険は始まることなく終わってしまった。
Game Over
なんだか真っ当な石化は久しぶりに描いたような気がします。さておき、ゲームオーバーということで、次の選択肢は直前とその一つ前の選択肢から選べるようにしようと思います。つまり
選択肢25(どの通路に向かう?)
25-A. 西の通路(正面門)へ >>08へ
25-B. 北の通路(地下区画)へ >>16へ
選択肢20(どっちを助ける?)
20-A. カフェラッテを助ける >>02へ
20-B. カフェオーレを助ける >>11へこの四つの中から選択でお願いします。(ただ、この形式だと25より前の選択肢には戻れないんですよね。取りこぼしの補完はどうしようかしら)ではまたー。
- 2008/02/09(土) 08:03:31|
- ゲームブックもどき
-
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| コメント:7
むむ…やはりどちらかを助けないとアウトでしたか…ひとまず25-bで。
- 2008/02/09(土) 10:39:02 |
- URL |
- カギヤッコ #/k8K4ErU
- [ 編集]
やったー初ゲームオーバーだー
まさか序盤から自分が好きな固めに出会っちゃうとは侮れませんw
更なるゲームオーバーを期待してとりあえず25-Bを選んでみる。
次も楽しみですw
- 2008/02/09(土) 13:06:58 |
- URL |
- デュール #NRXdkuuw
- [ 編集]
Excelでツリー形式で分岐を書いていけばいいんじゃないかな?
あ、自分は25ーAかな。
- 2008/02/09(土) 14:30:02 |
- URL |
- 静寂 #8U7KPG92
- [ 編集]
どうもー。
>カギヤッコさん
はい、片方の救出で先に進めます。
>デュールさん
やっぱり"地下迷宮の主"の影響か、心なしか固めが多くなってるかもしれませんね。
>静寂さん
あ、補完てのはそうじゃなく、最初の方への選択肢に戻るのがめんどくさいなー、というだけの話なのです(笑
投票のみのレスは割愛させていただきます。あしからず。
- 2008/02/16(土) 11:47:03 |
- URL |
- こがねむし #-
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